競合サイト・ホームページの調べ方|中小企業が無料でできる分析のポイント

競合のホームページを「なんとなく見て終わり」にしていませんか。競合サイトを正しい手順で調べると、自社ホームページの弱点と改善ポイントが具体的に見えてきます。ポイントは「見つける・見る・活かす」の3ステップで整理すること。高額なツールは不要で、無料で使えるツールと5つの視点があれば、中小企業の担当者でも今日から実践できます。
この記事では、競合サイトの正しい見つけ方から、ホームページを見るときのチェックポイント、無料ツールの使い分け、さらに調査結果を制作会社への依頼に活かす実務的な手順まで、順を追って解説します。「調べたけれど何に使えばいいか分からなかった」という状況にならないよう、目的から整理していきます。
競合ホームページを調べる前に「目的」を決める

競合サイトの調査は、目的を決めてから始めることが大切です。目的が曖昧なまま調べ始めると、情報は集まっても「それで、何をすればいいのか」が見えなくなります。「自社サイトをリニューアルしたい」「問い合わせが少ないのを改善したい」「制作会社に依頼する前に情報収集したい」——どれかを先に決めておくだけで、見るべき場所が絞られます。
競合の定義にも注意が必要です。「同じ業種の会社」ではなく、「自社が狙うキーワードで検索結果に出てくる会社」が本当の競合です。業種が同じでも、ターゲット地域や客層が違えば競合ではありません。調査を始める前に、自社が問い合わせを獲得したい人がどんなキーワードで検索するかを2〜3個書き出しておきましょう。そのキーワードで上位に出てくるサイトが、調べるべき競合です。
目的を決めずに競合調査をすると、「競合がやっているから自社もやる」という真似の発想に陥りがちです。競合が上位に表示されているのは、リソースや実績の積み上げがあるためかもしれません。規模や歴史が異なる会社のサイトをそのまま真似しても、同じ結果は出ません。調査の目的は「真似をするため」ではなく、「自社に足りないものと、自社に勝てる場所を見つけるため」です。この前提を持って調べると、同じ情報から得られる気づきが変わります。
競合サイトの調べ方|Google検索3分でリストを作る

競合サイトを見つける最も簡単な調べ方は、自社が狙うキーワードをGoogleで検索することです。「業種名+地域名」や「サービス内容+悩みのキーワード」で検索し、上位に出てくるサイトを3〜5件リストアップします。この作業に必要なのはパソコンとGoogleだけです。無料ツールもアカウント登録も不要で、今すぐ始められます。
検索結果を見るときは、「スポンサー」と表示された広告枠ではなく、その下に続く自然検索(オーガニック検索)の枠を確認してください。スポンサー枠は費用を払えばどの会社でも上位に出せますが、自然検索の上位は検索エンジンの評価を受けた結果です。ホームページの品質を学ぶという目的では、自然検索の上位サイトを参考にすることが重要です。スポンサー枠のサイトは参考リストには含めなくて構いません。
リストアップする件数は3〜5件で十分です。10件以上を調べようとすると情報が多すぎて整理できなくなります。まず3件を深く見ることを優先してください。リストに含める候補として最適なのは、「上位に出ているが、自社と規模が大きく違いすぎない会社」です。大手企業のサイトはデザイン・開発費・SEO対策にかけるリソースが桁違いのため、中小企業が直接の参考にできる部分は限られます。同程度の規模感の会社が上位に出ているキーワードを選ぶと、より実用的な気づきが得られます。
競合ホームページを調べるときの5つのチェックポイント

競合のホームページを開いたとき、何でも見ようとすると時間だけかかって結論が出ません。次の5つに絞って確認することで、短時間で使える気づきが得られます。それぞれ「自社はどうか」と照らし合わせながら見てください。
① ファーストビュー(ページを開いて最初に見える部分)。「何の会社で、誰向けのサービスで、何が解決できるか」が3秒で伝わるかを確認します。伝わらないサイトは、来た人がすぐ離脱します。競合のファーストビューがぼんやりしているなら、自社はここを具体的に作ることで差がつきます。
② 実績・事例の見せ方。実績ページや事例紹介がどれだけ具体的かを確認します。写真の点数・お客様の声の有無・業種と課題の記載——これらが揃っている会社は、問い合わせ前の信頼形成が強い傾向があります。競合に実績ページがない、あっても箇条書きのみであれば、自社が丁寧に作ることで比較される場面で選ばれやすくなります。
③ 問い合わせへの導線。「お問い合わせ」ボタンがどこにあるか、フォームが何項目あるかを確認します。ボタンの位置が分かりにくい・フォームが長すぎるサイトは、来た人が問い合わせに辿り着けていない可能性があります。競合のフォームが10項目以上あるなら、自社が5項目程度に絞るだけでも問い合わせのしやすさで差がつきます。
④ ブログや更新日。最新の更新日がいつかを確認します。1年以上更新されていないサイトは、検索エンジンからの評価が落ちていることが多いです。競合のブログ更新が止まっているなら、自社が継続して記事を出すだけで検索からの露出に差が生まれてきます。逆に競合が積極的に更新しているなら、テーマや切り口を参考にすることができます。
⑤ スマホ表示。スマートフォンでアクセスしたとき、文字が小さすぎないか・ボタンが押しやすいかを確認します。スマホ対応が不十分なサイトは、アクセスの半数以上を持つスマホユーザーにとって使いにくい状態です。競合がスマホ表示を放置しているなら、自社がスマホで快適に使えるサイトを作るだけでも離脱率に差が出ます。
無料ツールで何が分かるか|用途別の使い分け

競合調査に使える無料ツールはいくつかありますが、最初から全部覚える必要はありません。用途に応じた3つのツールを押さえておけば、中小企業の競合調査としては十分です。
SEOチェキ!(無料)は、サイトのURLを入力するだけで、タイトル・メタディスクリプション・キーワードの出現頻度・ページ内のリンク数などをまとめて確認できます。競合がどんなキーワードをタイトルに入れているか、どのページから問い合わせへのリンクを貼っているかが把握できます。アカウント登録なしで使えるため、最初に試すには最適なツールです。「競合がSEOとして意識しているキーワード」を知るという目的で活用してください。
PageSpeed Insights(Google提供・無料)は、サイトのURLを入れると表示速度と改善点を点数で教えてくれます。競合のスコアが低ければ、自社が速いサイトを作るだけでユーザー体験の差がつきます。スコアは0〜100で表示され、50以下はユーザー体験に影響が出るレベルだとGoogleは示しています。自社のサイトと競合のサイトを両方測って比べてみてください。表示速度の改善についてはホームページの表示速度が遅いと静かに損をするで具体的な対策をまとめています。
SimilarWebのような流入数分析ツールも有名ですが、月間数千PV程度の中小企業サイトはデータが「N/A(不明)」になることが多いです。地域密着型の小規模サイトに使っても参考にならないケースが多いため、まずはSEOチェキ!とPageSpeed Insightsで十分です。高機能なツールに頼るよりも、実際にサイトを自分の目で見て感じたことの方が、改善のヒントとして使いやすい場合がほとんどです。
競合に「勝てる場所」の見つけ方

競合調査で最終的に見つけたいのは「勝てる場所」です。競合を真似することではなく、競合が手を抜いている・苦手にしている・対応できていない領域を見つけることが本当の目的です。上位に表示されているサイトでも、必ずどこかに手が届いていないポイントがあります。
たとえば「写真がほぼフリー素材で、社員や現場の顔が一切見えない」というサイトは、自社が実際の現場写真や社員の顔写真を使うだけで信頼感の差がつきます。「事例ページがあるが箇条書きのみで、どんな課題がどう解決されたかが分からない」という競合に対して、自社が「業種・課題・解決方法・ビフォーアフター」を1件ずつ丁寧に記載すれば、問い合わせ前の比較で選ばれやすくなります。
スマホ表示が崩れている・フォームが分かりにくい・最終更新が3年前——こうした「今の基準では弱い場所」は、競合サイトの中に思っているより多く見つかります。「競合の全部が強い」と諦める前に、5つのチェックポイントを確認して「ここは自社の方が丁寧にできる」と感じる場所を1つ探してみてください。そこが改善の起点になります。
勝てる場所が見えてきたら、「競合は△△ができていないが、自社は◯◯ができる」という形でメモにまとめてください。このメモが次のステップ——ホームページの改善や制作会社への相談——で役立ちます。感覚的に「なんとなく参考になった」で終わらせず、一言でも言語化しておくことが重要です。離脱率が高いページの改善については離脱率が高いホームページに共通する3つの原因と改善の優先順位で詳しく解説しています。
調査が終わったら、次の3項目でメモを整理しておくと、後から制作会社に持ち込むときに使いやすくなります。「競合3社の中で、自社が勝てると感じた点を1社あたり1つ書く」「競合3社がすべてやっていて、自社が追いつくべきだと感じた点を書く」「競合3社全員が手を抜いていて、自社の差別化につながりそうな点を書く」——この3項目を一覧にするだけで、改善の優先順位が整理されます。最初の1社目を見て感じた「違和感」が実はいちばん重要なヒントです。見慣れてくると違和感が薄れるため、必ず最初に見たときの感想を書き留めておいてください。
調べた内容を制作会社への依頼に活かす方法

競合調査の結果は、制作会社との打ち合わせで使うと最も効果が出ます。「こういうサイトにしたい」という漠然としたイメージだけを持ち込むより、「競合3社を調べて、自社に足りないと感じた点がある」と伝える方が、制作会社は的確な提案を出しやすくなります。打ち合わせの質が上がると、制作期間中の戻しや修正のやり取りが減ります。
持ち込む素材として効果的なのは次の3点です。①競合3サイトのURLと「良いと思った点・自社に足りないと感じた点」を書いたメモ、②自社が狙うキーワードのリスト(「この言葉で検索されたい」を2〜3個)、③自社のサイトに今足りないと感じている要素の箇条書き——この3点があれば、初回の打ち合わせで方向性が定まる確率が上がります。
制作会社への伝え方として注意したいのは、「このサイトに似せてほしい」という言い方です。デザインの模倣を依頼してしまうと、競合との差が生まれません。「このサイトのここが分かりやすいと感じたが、自社の強みを活かしながら同じように整理できるか」という問いかけに変えると、制作会社が自社の文脈で考えてくれます。参考にしたいのはデザインの見た目ではなく、情報の届け方の発想です。
デザインパルカでは、制作前の段階から競合分析・マーケティング設計を一緒に行います。「競合を調べたけれど、何から手をつければいいか分からない」という段階からのご相談も歓迎しています。調べた情報をお持ち込みいただければ、それを土台にした具体的なご提案ができます。
まとめ|競合調査は「真似」ではなく「勝てる場所を見つける」ためにやる

競合のホームページを調べることの目的は、自社サイトの「勝てる場所」を見つけることです。ツールを使いこなすことでも、競合のデザインを真似ることでもありません。正しい目的を持って5つのポイントを見ると、同じ情報から得られる気づきが変わります。競合調査の結果を踏まえたホームページの設計についてはマーケティング設計でホームページが変わるも合わせて読んでみてください。
- 競合調査は目的を先に決める(リニューアル・改善・制作依頼準備のどれか)
- 競合サイトはGoogleで狙うキーワードを検索し、自然検索上位の3〜5件をリストアップする
- 見るポイントは「ファーストビュー・実績・問い合わせ導線・更新頻度・スマホ表示」の5つ
- 無料ツールはSEOチェキ!とPageSpeed Insightsで十分。中小企業サイトにSimilarWebは効果薄
- 競合を真似るのではなく「競合が手を抜いている場所」を自社の強みにする発想で見る
- 調査結果は制作会社への依頼時に持ち込むと打ち合わせの質が上がり、提案の精度が高まる








